私が5月に摂取した全コンテンツランキングベスト15+雑要約

コンテンツランキング5月

こんな人に読んでもらいたい

最近暇だからなんか面白い小説とか映画とかないかな~と思っている人

飛永けいご
飛永けいご

どうも小説や映画大好き人間の飛永です。

今回は私が5月に摂取したコンテンツすべてをランキング形式で紹介したいと思います。

映画も小説もビジネス書もひっくるめてこの世のすべてをランキングという数直線に一元的に落とし込んでやりました。それではご覧ください。

5月の摂取量

5月のコンテンツ摂取量は、計15つでした。内訳は以下のとおりです。

  • 映画:7本
  • 小説・エッセイ:3冊
  • ビジネス書:5冊 

でした。

1位 SAVE THE CATの法則 本当に売れる脚本術:ビジネス書

→映画脚本術のすべてを理解した気になって「今ならライムスター宇多丸レベルのキレッキレの映画批評できんじゃね?自分」ってなれるやつ。

96点

ハリウッドで通用する映画脚本の書き方をステップバイステップで解説してくれる本です。物語の構造分析のようなものに興味があるので読んでみました。

結果、めちゃくちゃ読み物としておもしろい。一番は映画として、必ず入れなければならないプロットの提示の箇所ですね。この本を読んだあとに映画を観ると「あっこれ『すべてをうしなって』のシークエンスだ」みたいな感じで、映画の構造が見えるようになる(気分になれる)本です。

映画の10類型も独特でおもしろいです。脚本という文脈では、サスペンスやアクションといった典型的なカテゴリーは役にたたないので捨ててしまえと筆者は言います。その代わりに提案するのが以下の類型。

  • 家のなかのモンスター
  • 金の羊毛
  • 魔法のランプ
  • 難題に直面した平凡な奴
  • 人生の節目
  • バディとの友情
  • なぜやったのか?
  • バカの勝利
  • 組織のなかで
  • スーパーヒーロー

見出しだけだと意味がわからないですね笑

売れるあらゆる映画がいずれかに該当すると主張しています。あっこの映画は「難題に直面した平凡な奴」だから、こういうシークエンスを分厚くしたらおもしろくなるのにな、という良い意味での批判的批評眼が養えます。

2位 いやな気分よ、さようなら コンパクト版:ビジネス書

→落ちこんだ時に役立つ実用的かつ胡散臭くない対処法が死ぬほど大量に紹介されていてメンタル無敵になれるやつ。

96点

出来事と感情の間には認知が挟まれています。認知としては「出来事をどのように解釈するか」。その認知を変えることで自分の感情をコントロールしようとする心理療法である、認知行動療法の本です。

うつ病の人向けに書かれた本ですが、そこまでいかずとも「嫌なことがあるとたまに落ち込んじゃう」というレベルの人=地球上の全人類にも役立つ治療法が満載です。

元気なときにこそ、こうしたメンタル回復の本を読んでおくことに意味があると思ってます。気分が落ちているときは、状況を客観視しにくくなるものですが、元気なときにこういう本で、とれるアクション・選択肢を整備しておくのが重要かなと。

3位 天使にラブ・ソングを…:映画

「殺人を目撃したしがない歌手が修道院に匿われるが…」という導入で100%おもろいやんとなって実際観たら120%のおもろさのやつ。

93点

名作というのは言われ尽くしているので、私から言えることは何もないですね。

受け手の期待を期待通りにやってくれることのすごさを感じます。場末のキャバレーで働く歌手が、清貧を是とする修道院に匿われてという導入を見ただけで

「最初は価値観の断絶にとまどうけど、自らの才能と意志で修道院の人々との調和があって、最後にはマフィアとの対決があって…」という感じだなというのが一瞬で見えるのですが、本当にそのまんまをやってくれます。

ユニークな着想と正々堂々のストーリーと魅力的なキャラクターと。そのすべてを揃えたら時を超える名作ができるんだなあという当たり前のことを当たり前に再認識させてくれる映画。

4位 ザ・コール [緊急通報指令室]:映画

→「指令室から声だけで誘拐された少女を救え」という建前なのに我慢できなくなって後半現場に単身乗り込んじゃうやつ。

91点

スリリングでおもしろいのです。車のトランクにとじこめられた少女を声だけで救おうとする主人公の機転もすごいのです。

あと誘拐犯のサイコパスっぷりもすごいです。車の窓ガラスがいきなり割られるシーンで心臓止まるかと思ったよ。

5位 レディ・バード:映画

→女子高生が抑制された思春期にありがちな微笑ましいドイタ高校生活を送るけど最終的には「やっぱ地元が好っきゃねん」ってなるやつ。

90点

言語化しにくいおもしろさですね。

物語の骨子としては、自分の環境すべてに不満足な女子高生クリスティンが高校生活最後の年を、感情に振り回されながら駆け抜ける、という映画です。レディ・バードというタイトルは、主人公が自分につけたニックネームです。

クリスティンの反応的な生活とテンポのいい編集があいまって、非常に爽快感、疾走感のある映画だと思いました。

シング・ストリートやアバウト・ライフ、ノッキン・オン・ヘブンズ・ドアあたりが好きな人は十中八九好きかと。ふりかえって初めてわかるなにげない日常の大切さを教えてくれる映画たちですね。

6位 たった40分で誰でも必ず小説が書ける超ショートショート講座:ビジネス書

→ユニークなメソッドで誰でもちょっと星新一っぽいショートショートが書けるようになるやつ。

86点

こちらも物語の構築の仕方というものが気になって読んでみた本。紹介されているメソッドはかなりシンプルというか単純で

思いつく言葉を羅列してそこから付随する概念を抽出して、その概念をランダム総当りで組み合わせて物語のコンセプトをつくる。

というものなのですが、このシンプルさゆえに、この本には人に物語を作らせる力があります。

実際、私もこの本を元に一本ショートショートを書いてみることができました。「物語をつくる」という魔法的な体験をさせてくれたことに感謝です。
(なお、あまりに稚拙な内容なので、とうてい他者に公開することは叶いません)

7位 ドリーム:映画

→「NASAで働く黒人女性たちが差別という逆境を乗り越え各々の才能を発揮しロケット打ち上げを支える」ってタイプするだけで涙腺弱い人は泣きそうになるやつ。

84点

有色人種専用のトイレ、食堂、あげくはコーヒーポット。黒人差別が公のものとされていた時代を生々しく描いています。

配属された棟には黒人の入れるトイレがないため、わざわざ別の棟に移動しなければいけず席を空けがちなキャサリンに気づいて、メル・ギブソン演じるリーダーがトイレをハンマーでぶっこわすシーンがハイライト。

黒人の主人公が自らの才能を武器に本当にほしかったものを手に入れるというプロットの傑作に『グリーンブック』もありますのでそちらもぜひ。

8位 タイラー・レイク -命の奪還-:映画

→冷徹な傭兵がインドでマフィアに誘拐された少年を救助するうちに絆が芽生え…というアクション映画で金曜の夜にコーラとポテチ揃えて見たら間違いないやつ。

84点

マフィアに誘拐されたインドの少年を守るやつですね。

圧倒的な強さを誇る主人公が、守るべきものがあるからこそ生じてしまう弱さが垣間見えるのがナイスなポイントです。

アクション映画としてアクションも一級品です。インドの密集した建物で敵から逃げる主人公を長回しで撮ったシーンは、どこから敵が出てくるかわからないドキドキを味わせる演出として最高でした。

何も考えずに観る映画としても、打率高く活躍してくれるので、疲れて帰ってきた金曜の夜に、コーラとピザポテトを用意して観たら「最高」という概念を取得できると思います。

9位 時計館の殺人:小説・エッセイ

→館シリーズの中でトリックが明かされた時の爽快感と館のからくりの物語上の必然性はかなり上位だけど、それ以上に「建築費いくら?」と気になるやつ。

84点

館シリーズはおもしろいですね。ミステリなので何も書けませんが、特によかったと思うのは、今回は館のトリック上の必然性が高い、ということですね。

それによって達成しようとした目的はかなりバーチャルなのですが、それを達成しようとしたら、この館を建てるしかないわな、という素直な感想を抱ける、空想じみているのに納得感のあるという不思議な作品です。

10位 セブンティーン・アゲイン:映画

→ふがいない人生を送っていた男が17歳の肉体に戻って、娘と息子の通う高校に再入学、なんやかんやあって人生の意味と家族の大切さに気づくやつ。

82点

「高校生に戻っちゃう!?」って聞いたら大抵のひとはタイムスリップして数十年前の高校時代を再体験することによって「今」を見つめ直す映画なのだろうなとイメージすると思います。僕もしました。

実際は高校時代の体を手に入れて母校に再入学するというプロットで、「今」という時間軸で物語はずっと進みます。一瞬スカされた感覚はあったんですけど、物語が進むとよくこのアプローチを見出したなと感心するんですね。

というのも、娘と息子とともに高校生活を送る、というところが肝でして。

今までちゃんと見ているつもりで全く見てこなかった「子どもたちのリアル」をゼロ距離で眺めることによって、判明する数々の問題の生々しさ。過去の肉体に戻る云々は実は単なる呼び水の罠でして、「これ実は親子の物語だ」と途中で気づきます。

フルハウスのチャンドラーが現在の主人公役を演じているので嬉しい。

11位 鴻上尚史のもっとほがらか人生相談:小説・エッセイ

→鴻上さんが豊富な人生経験を元に、かなりエグいお悩み相談に躊躇なくバンバン答える第二弾のやつ。

81点

舞台演出家の鴻上尚史さんが担当されているAERAでのお悩み相談の連載を単行本にしたものの第2段です。今回もエグいですよ。

目次からパッと相談をとりあげてみると、

「母の彼氏が嫌いです。私に彼を受け入れてほしいと願っている母 に、 どう関わっていけばいいでしょうか」

とか、

「私が妊娠中に夫が浮気していたとわかり、 夫への復讐ばかり考えて しまう自分がいます」

など。私がこの連載やっていたら、こんなにヘビーなお悩みはスルーして「広島スタイルのお好み焼きを広島焼きと呼ぶ人が許せません」みたいなライトなお悩みばかりに答えていくと思うのですが、鴻上さんは一つひとつに真摯に向き合っていきます。

鴻上さんのお悩み相談のスタンスで私が素晴らしいと感じるのは「決めつけずに場合分けする」ところです。

お悩み相談って一方向のコミュニケーションの極致ですよね。一期一会で一回言葉を放ったらそれで終わりの怖さがある。

その怖さを重々承知していて、だからこそ「〇〇ならば〇〇すべきだし、△△ならばこうした方がいいかもしれないし、□□なら□□を考えてみてはどうだろう」とその回答が可能な限りの可能性を網羅できるようにしているんですね。それはこのお悩み相談の場を、単純なコンテンツではなく本当の救済の場としたいという、鴻上さんのひたむきな思いを象徴しているように思います。

12位 世界のエリートは大事にしないが、普通の人にはそこそこ役立つビジネス書:ビジネス書

→デイリーポータルZの林さんがゆるい小ボケはさみつつも、割とガチでDPZの持続的な運営の秘訣を語るやつ。

78点

デイリーポータルZの大ファンなので読みました。

デイリーポータルZって、ほぼ日刊イトイ新聞やオモコロみたいなコンテンツでしっかり勝負しているメディア群の中ではマネタイズが下手、というかあんまりやる気ない、照れてるみたいな印象ありません?

で、本を読んでみて実際苦労しているんだなあというのがわかります笑

でも、あるいはだからこそ、利益の追求が目的である営利企業の一部門として10年以上にわたって、デイリーポータルZを存続させてきた林さんの手腕が感じられます。

イベント報告は重要なので「全然人が来ませんでした…」なんてボケてスカさずに、しっかり盛況であったことを伝える、など、ガチな部分と緩める部分の割り振り・棲み分けがクリアだなあと。

もちろん本全体をとおして、デイリーポータルZのゆるーい小ボケ感が満たされていて、肩の力を抜いて読める本でもあります。

13位 葬儀を終えて:小説・エッセイ

→それなりに面白いけど「アクロイド殺しやオリエンタル急行殺人事件を超えるポアロの隠れた名作」という前評判には「いやアクロイド殺しの方が面白くね?」ってなるやつ。

75点

アガサ・クリスティの名探偵ポワロシリーズです。アクロイド殺しやオリエンタル急行殺人事件といったミステリ界に残る屈指の名作を読んで育ってきましたが、それらに「肩を並べる傑作」「認知度と満足度がつりあっていない」みたいな前評判を見て、これは読まずにいられない、ということで読みました。

結論からいうと、ミステリとしては全く不備はなくおもしろいです。ネタバレができないのですが、キーとなっていた要素が崩壊したときに、世界が反転する爽快感はしっかり味わえる。読む価値は間違いなくあります。

しかし、ポワロシリーズの中では数段落ちますね。ポワロのキャラクターの魅力があまり描かれていないのと、根本のトリックは合理的だけどそれを支えるプロットはちょっと無理があるかなあという。

他の傑作とは比べるべくもないという印象でした。葬儀を終えてがジャブなら、アクロイド殺しはメラゾーマという落差です。

14位 THE GUILTY/ギルティ:映画

→「映画中場面が警察の指令室だけ!音だけで事件のすべてを伝える演出とどんでん返しがすごい!」はわかるけど「だったらラジオドラマでよくね?」ってなるやつ。

70点

完全に同じモチーフでやっている上述の「ザ・コール」の方が圧倒的にエンターテイメント性が高いです。平たくいえばおもしろいです。

こちらの特徴は、映画の場面が完全に司令室のみというところで、そちらが映画自体の肝でもあり、マーケティング的にも大々的に活用されています。

しかし、私はそれがアドバンテージになっているとはあまり思えませんでした。画が動かないので、どうしても眠くなってしまったというのが正直なところです。
(この作品のファンの方にはごめんなさい!)

勝手に枷を課して勝手にもがいてるけど「その枷、そもそも必要でした?」という。ラジオドラマでよくないですか?という感じで、映画というメディアでこの脚本にチャレンジする必要性を感じられず。

15位 アウトラインから書く小説再入門:ビジネス書

→実用的かつ再現性のある小説の書き方を紹介しているんだけど、好例としているプロットがおもしろくなさそうすぎて説得力ゼロかよってなるやつ。

65点

筆者が書いた小説を元に、アウトラインをベースにどのように小説を組み立てていくかを詳細に学べる本です。物語の構造分析みたいなものに関心があるので、読んでみました。

筆者が書いた小説の実際のアウトラインがこちら。

1.ゲシンはアナンとイタリアで対立。アナンは彼を追って十字軍へ。

2.ロデリックはアナンにマティアス、ゲシン、ウィリアム卿暗殺とマイレッド誘拐を依頼。アナンはマティアス暗殺のみ請け負う。

3.ロデリックはアナンの「請け負い」を不審に感じる。

引用:アウトラインから書く小説再入門

おもんなさそうすぎるやろ

と思わずつぶやいてしまったのですが、このように実際のアウトラインが食指がまったく動かないもなのです。

プロセスはよかったとしてリザルトの再現性があまり感じられない、という致命的な欠点を抱えているように感じました。

アウトラインという骨子をベースに小説を膨らませていく、という手法自体は有用だとおもうんですけどね。

6月のコンテンツ摂取目標

6月は小説をいっぱい読みたいと思います。スキマ時間にkindleで読むと捗るぞと気づきました。

  • 映画8本
  • 小説4冊
  • ビジネス書3冊